第1032話／ナイルシンキング＋カレー

えへ、また来ちゃったっ！
というわけで、2日連続のナイルレストラン。
チキンカレーライスを食べながら来年の本の打合せをあれやこれやと進める。
帰りがけにレジ横の席に座っているナイルさんを発見。
ところが、いつもとなんだか様子が違う。
いつもならすぐさま「ちょっとちょっと」と声をかけてくるはずなのだが、
テーブルの上に置かれた紙切れとにらめっこしたまんま、ピクリともしない。
ボクの方を一瞥したような気もしたのだけれど、
気のせいだったのか、難しそうな表情をかえずにテーブルに向かって考え込んでいる。
まるで、「頼むから話しかけないでよね」と言ってるような横顔だ。
なんだよ、つれないじゃないか。
そんな素振りをされたら余計に気になってしかたがない。
「ナイルさん、なにしてんですか？」
我慢のできないボクは思わず話しかけてしまった。
するとナイルさんは、やはり完全にボクの存在に気づいていたらしく、
「あのね……」
と話し始めた。
「今度のパーティのメニューを考えてるとこなの。
期待してよ、お店では絶対出さないおいしいカレーだから」
と自信ありげ。
お店でだそうよ、そんなにうまいなら（笑）。
つか、さすがにメニュー開発は真剣にやるんだね。
ドレスの話のときとのギャップに、ちょっとだけ胸がキュンとしてしまった。
さて、いよいよバースデーパーティだ。
ナイルさん、何歳になるんだろ。
（水野）